(2024.4.22更新)
私はドラム歴が30年ぐらいで、
機材はそれほどたくさん買ってこなかったのですが
スネアドラムだけはちょっとハマって、8台所有していた時期もあります。
スネア選びに関しては、それなりにこだわった経験があるので
この記事では
個人的に買ってよかったスネアドラムと、スネア選びの私の観点を書いてみたいと思います。
よければ最後までお付き合いください。
- Ludwig LB416
- Slingerland Radioking
- Pearl Custom Classic
- Pearl STE-1450S
- 買ってよかったスナッピー
- スナッピーコードは登山用ダイニーマ紐
- スネア選びで心掛けたこと
Ludwig LB416
Ludwig LB416
14”×5”
個人的に買って良かったスネア第1位がこちら。
かの有名なラディック社の通称”ブラックビューティー”と呼ばれるモデルです。
どのような音楽に混ぜても、武骨で最高の音。
ブラックビューティーの音が聞ける動画はたくさんありますが
なかでもこちらの動画がリアリティのある音だと思いました。
こちらの動画は、しっかりとしたマイクで録っています。
チューニングを変えているのも聞きどころです。
Slingerland Radioking
Slingerland Radio King
14”×5.5”
スリンガーランド社のラジオキングには若いころからずっと憧れていました。
楽器店で現物を見かける機会もまずないし、
お金を払うからといってすぐに見つかるものでもない、
まさか自分の手元に来てくれるだなんて、いまだに信じられない感じがしています。
メイプル(楓)の木で出来ているのですが
通常のドラムは何枚かの木を貼り合わせて胴体を作ることが多いのに対して、こちらラジオキングは1枚の単板。
英語ではSolid Mapleとか1ply Mapleなどと表記されます。
私は所有する個体は1960~1962年あたりに生産された物らしく、実に60年前。
単板にしか出せない上品で明るい響きは、他の楽器では代わりがききません。
こちらの動画がわかりやすいです。
Pearl Custom Classic
Pearl Custom Classic
14”×6.5”
こちらも単板メイプルで、深さが6.5インチという深胴スネア。
先に挙げたラジオキングなどの古い単板メイプルスネアは
構造上、ひび割れを起こしやすいのでレインフォースメントという補強枠を組み込んで作られてきました。
Pearlは1989年に補強枠無しでも割れない単板メイプルのスネアを開発して
「純粋な単板メイプル」としては、たしか世界初であったはずです。
こちらの動画が、実際に目の前で聴く音に近いと思います。
めちゃくちゃ良い音でゴージャス。
インストゥルメンタルのようなフュージョン系の音楽に最もハマる気がします。
反面、ブルースとかビートルズとかレッチリとかを演奏するのだったら
僕はカスタムクラシックは選ばないです。
リッチが音がするスネアなのでハマらない音楽もあると思います。
Pearl STE-1450S
Pearl STE-1450S
14”×5”
Pearlのセンシトーンシリーズは
いくつかの素材で展開されていますが、とにかく値段が安いのに音が素晴らしいです。
私はドラム教室のみんなで共用するスネアとしてこちらを用意しています。
四六時中、多くの人にガンガン叩いてもらって
でもちゃんと良い音で練習してほしいので、センシトーンはピッタリでした。
部活やスタジオの備品としても向いていますが
プロの現場でレコーディングに使うこともできる万能スネアで、世界一、お買い得なスネアといっても過言ではないと思います。
今回紹介しているSTE-1450Sという、全く同じモデルは現在は販売されていないかもしれませんが
(中古市場ではちらほら出てきますが)
現行モデルの
「STH1450S」はほとんど同じ仕様で20000円ちょっとで買えるので
安くてもちゃんとしたスネアが欲しい方には真っ先にオススメするモデルです。
買ってよかったスナッピー
Canopus Vintage Snare Wire CPSL-14DR
スナッピーとはスネアの裏側に張る、響き線のこと。
スネア・ワイヤーと呼ばれることも多いです。
スネア裏の皮に直接触れるパーツなので、音色の良し悪しに与える影響は大きく、
これまでにいろんなものを買って試行錯誤しました。
自分が所有している
- Slingerland Radio King
- Pearl Cutom Classic
木のスネア2台には
カノウプスから出ているヴィンテージ・スネア・ワイヤーがいちばん好きな音、という結論になりました。
スナッピーの存在感は薄めで
スネアドラム本体の音を引き立ててくれながら
スナッピーの上品な個性がちょっとだけあるバランスがちょうどいい。
という感想です。
Ludwig L1930
手持ちのメタルスネア2台、
- Ludwig ブラックビューティー
- Pearl センシトーン・エリート スチール
これらにはLudwigの基本スナッピーであるLudwig L1930が最良、となりました。
クセも雑味もなく、ただまっすぐに明るく気持ちよく鳴ってくれます。
スナッピーコードは登山用ダイニーマ紐
スナッピーをタイコに張るための紐、です。
私は楽器メーカーから販売されている紐ではなく、ダイニーマというそうそう切れない素材のロープを使っています。
本来はヨットや登山などに使われるそうです。
1m120円程度で切り売りもされています。
太さは1.5mmがオススメで、
2mmだとスナッピーコードとしては使えなくはないですがちょっと太いです。
スネア選びで心掛けたこと
買い物に妥協すると高くつく
機材に関しては、これ!といった欲しい機材があるときに
予算の都合で「第2希望」の製品も気になることがあります。
私の場合は
Ludwigブラックビューティーを欲しいとは思いつつ、
ブラックビューティーに似た半額ぐらいのスネアにも目がいきました。
いわば、"ジェネリック" ブラックビューティーみたいな存在ですね。
ただ、第2希望を選んだら
きっと将来、納得がいかなくて本物を買いなおすだろうなと思って、
節約したつもりが却って高くついてしまうので「第2希望」は買わない、と決めました。
どうせ買うなら早いほうがいい
自分は死ぬまでドラムを辞めることはない、と決めているのなら
最高の機材を早い段階で買ってしまうのがコスパがいいです。
60歳で買うのと、20歳で買うのとでは、使える期間がまったく違います。
同じ値段なら、早く手に入れて使い倒すほうがオススメです。
店頭では真価がわからない
スネアを楽器店で選ぼうとしても、おそらく店頭フロアではその良し悪しはわかりません。
まず部屋鳴りの問題。
私たちは普段、楽器の音を聞くときに壁からの反射音がかなりの割合、耳に入ってきています。
同じ楽器を部屋で鳴らす。原っぱで鳴らす。お風呂で鳴らす。
「壁」が楽器の聞こえ方に与える影響が非常に大きいです。
そしてシチュエーションの問題。
ある程度きちんとしたチューニングをして
スタジオで大音量を出してみたり
バンド練習で大音量のアンサンブルに混ぜてみたり
録音したものを客観的にも聴いてみないと、楽器の真価はわかりません。
しかし、数万円もする機材を「買って使ってみないとわからない」となるとギャンブルっぽくなってしまいますよね。
そこでYoutube等を活用するのがオススメです。
スネアの品番などで検索すれば
きちんとチューニングして、高品質なマイクで録音された動画が出てくることも多いです。
実際に自分が使うときの音に近いので
店頭で闇雲に叩くよりもはるかに判断がつきやすいです。
ドラム機材の買い物には予習が重要です。
以上、
私が買ってよかったスネアと、スネア関連のアイテムなどを紹介しました。
最後に私自身が穴があくほど見た動画、
スネアドラムの違いがよくわかる動画を貼っておきますので、ぜひお好みの音を聴いてみてくださいね。
この記事がお役に立ちましたら幸いです。