できない課題とネガティブケイパビリティ
ドラム練習でクリアできない課題にぶち当たったとき、
落ち込んだり、悔しがったり、出来ないわからない自分に気がすまない。
こういったことは誰にでも起こりますが
なかには頭を抱え込んだり、できない課題についてネガティブ反応を強く示す方もいらっしゃいます。
人数としては多くありませんが
非常に真面目な性格だったり、完璧主義の気質が強い方の場合、より深刻に悩んでしまうことがあるようです。
この記事では、できない課題にどう向き合うのか?考えていきたいと思います。
課題 どうできないのか?見極め
ゴールと道筋ははっきりしているか?
たとえば
「楽譜に書かれたフィルインができるようになりたい」なら
難易度にもよりますが
ゴールは明確でそれをマスターするための練習方法も見つけることは可能です。
「グルーヴの達人になりたい」なら
これはゴールも道筋も無数にあり、何をもって達成したことになるのか?よくわからない抽象的なタイプの課題といえます。
長期にわたって自分なりの答えを探し続けるような取り組みといっていいかもしれません。
難易度はちょうどいいか?
取り組む課題は自分にとって、
・1段階 先の課題でしょうか?
・あるいは、20段階ぐらい 先の課題でしょうか?
ドラムを学ぶにはある程度の順序があり
そういった順序を大幅に逸脱して
自分にとって難しすぎる課題に取り組んだ場合、「やってはみたけどよくわからない」といった状態になります。
課題の本質が理解できなかったり、全貌が見えないので
「どう、できていないか?」がわからない状態です。
ドラム初心者の方であれば、課題の難易度が判断できないことも多いはずで
そんなときは身近に経験者がいれば質問してみるのがいいと思います。
「こっちの練習を先にやるといいよ」など、教えてくれるかもしれません。
ネガティブケイパビリティを練習しよう
できない課題について見極めていくなかで
すぐには太刀打ちできないこと
今はまだ理解できないことが必ず出てきます。
そんなときはネガティブケイパビリティという概念を学ぶのがおすすめです。
ネガティブケイパビリティとは?
課題はすぐに解決したいし、わからないことはすぐに答えを知りたいものですが
ネガティブケイパビリティとは、未解決、未知の状態を受け容れる力です。
わからないことをわからないままキープする力、
スッキリしたいモヤモヤに耐えて、すぐには繋がらないパズルのピースを持っておく力ともいえます。
こういった概念を知っておくことで
今はまだできないわからないことに、必要以上に囚われずに前進することができます。
音楽を学んでいくと、正解が一概にいえないような局面に出くわすことが非常に多くなります。
正解のない場面に戸惑う方も多いですが
自身の練習が進むにつれて、音楽の正解のなさに気づくことが増え
未解決問題が山積みになっていくのが音楽の楽しいところです。
これがキレイに解決して片付く日はきません。
自身が成長するごとに
解決も理解もできない課題と付き合っていくことになるんだな、と知ることになります。
学びに終わりがないことを、どう嬉しく思うか?
ネガティブケイパビリティを知ることが、より良いドラム練習の助けになりましたら幸いです。