ネザードラム

文章と図解でアプローチするドラムブログ

子供が習い事を嫌がる / 親の決意について

 

お子さんを習い事に連れて行くとき、「行きたくない」と渋ることがあります。

これが1度、2度ならまだしも

何か月も続くとなると、辞めさせるべきか?続けるべきか?親としては迷います。

 

「辞めさせて路線変更するか?」

「いやいや、粘り強く続けていたらこの先、好きになるかもしれない」

 

この難しい判断は子育てをするうえで非常に多い悩みだそうです。

この記事では、子供が嫌がる習い事についてドラム講師である私の主観的な考えを書いてみたいと思います。

決意しかない

結論からいうと、嫌がる習い事を続けるか?辞めるか?

その答えは、わかりません。

 

あまり良くない例えですが

「この会社に居続けたら幸せになれますか?」

「今の恋人と付き合っていたら幸せになれますか?」

みたいな、

「わからない」としか言いようのない問いです。

 

わからないなかで何らかの決意をしていくしかないのですが

・辞める 路線変更する

・粘り強く続ける

それぞれの決意についてあれこれ書いてみます。

辞める決意 路線変更する

得意で向いていることを伸ばそうと考えると

楽しいと思えない習い事に時間やお金を割くより、新しい趣味や習い事を探すのは合理的です。

 

それはネガティブな言い方をすれば、習い事を「諦める」とも言えますが

ポジティブに捉えるなら「選びなおす」とも言えます。

 

多くの人は自分の好きなことがすぐに見つかったわけではなくて

いろんなことを試して何回も選びなおした結果、やっと好きなことに出会えていることが多いです。

興味をもって習い事を始め、それが嫌になって辞めることは、自分の好きなことに1歩近づいたともいえます。

また、そのチャレンジ精神や行動力は素晴らしいはずです。

 

「かかった月謝がもったいない」と感じる方もいるかもしれません。

極端な例をあげると

もはや習い事レベルではなくて、たとえば我が子が調理の専門学校に入学して、学費や仕送りに数百万円を費やし、でも調理の仕事に就かない子はいくらでもいます。

親としては情けない気持ちになりますが、その経験がまったくの無駄というわけでもありません。

 

好きで飛び込んだ業界がしっくりいかずに

挫折~転職をして30代でやっと自分の好きな仕事に出会えた、という人がいれば

その人の人生は、トータルでは幸せではないでしょうか?

 

それくらい、好きなことに出会うのは貴重であり重要であり、難易度が高いです。

そう考えると

嫌な習い事を選びなおすことは、前向きな出来事だと捉えることができます。

粘り強く続ける決意をする

私のドラム教室でもレッスンに嫌々やってくる小学生は当然います。

これまでに前向きなレッスンが難しくなった事例は10~15例ぐらいでしょうか。

・辞める決意をがんばってくれた親子

・粘り強く続けてくれた親子

半々くらいの割合かなと思います。

 

粘り強く続けた子の様子を見ると

ある時期を過ぎると急に大人びて敬語を話し始め、ドラムへの取り組みが主体的になることが多かったです。

 

またひとつの例では

「ドラムの練習なんか、あたしに何のメリットがあるの!!」

そう泣き叫んだ子は、今では高校生になり

「ドラムだけは絶対に続けていきたい」と上機嫌でレッスンにやってきます。

 

「あの頃、辞めたい辞めたいって泣いてたねー」

時々そんな話をして懐かしむこともあります。

 

子供によっては一般的な反抗期のほかに、10歳前後にも反抗期っぽい時期がある子もいます。

前向きなレッスンが難しい時期には無理にチャレンジングな取り組みをしないで

それよりも「楽器を辞めない」ことを優先して、彼らの心の成長を待つ。

 

私の場合は結果的にそういったレッスンになっていたのですが

それが功を奏して、何人かの子供たちはドラムを続けてくれたのかな、と考えています。

 

子供が習い事を嫌がったとしても

もし親がどうしても信念をもってやらせたいのであれば

嫌々でも続けていれば力はついて、人に認められる場面も出てきます。

 

それがあまりにも厳しいと虐待のようになってしまうし

しかし子供の声を尊重しすぎると、易きに流れて鍛えられなくなってしまう。

このバランスのなか、決意していくことが子供の習い事の難しさだと感じます。

皆と同じを目指さない、自分の楽しみかた

楽器レッスンについて嫌がる理由のひとつに
「上手にならないといけない」

といった正解像をイメージし過ぎていることもあると思います。

 

たとえばジョギングや登山では、自分の限界にチャレンジする人もいる一方で

「今日は太陽の光を浴びれたな」

「秋の風が気持ちいいな」

と、自分のペースで運動を楽しむ人も多くいます。

 

そんな風に楽器に取り組めれば、「上手くならなきゃ」的な正解像に縛られず

気分が楽になって、自分の楽しみ方が見つかるかもしれません。

趣味は自由を享受して楽しんでもいいはず。

必ずしも皆と同じ正解を目指す必要はありません。

 

上手になる、という正解像のほかにも

・楽器が子供の成長の役に立っている

・楽器で楽しい時間が過ごせている

・楽器が楽器以外の学びにつながっている

など

他人と比べない、自分なりの楽しみ方を見つけられたら、レッスンを嫌がる理由は減るかもしれません。

まとめ

子供が嫌がる習い事を続けるか?辞めるか?

正解はわからないが、さまざまな状況を見ながら決意をするしかない。

 

習い事を辞めることは「選びなおすこと」とも言える。

習い事を続けながら成長を待ち、トンネルを抜けられれば、子供にとって大切な楽しみになる可能性もある。

 

また以前には、世界で活躍するドラマーYOYOKAさんが自身のVoicyで

【ドラムが嫌になる小学生について】

私が質問したところ、とても丁寧に答えていただくことができました。

こちらのリンクからぜひVoicyも聴いてみてください。

 

以上でこの記事を終わりにします。お役に立ちましたら幸いです。

netherdrum.hatenablog.com