私的・ドラムレッスンの理念 3つの柱
この記事では当ブログ著者の阪本が、ドラムレッスンで大切にしている3つのポイントについてお話します。
阪本がレッスンで大切にしている3つのポイント
1 生徒さんの目的・ニーズに寄り添う
2 その先のちょっとだけ提案
3 うまくレッスンが進めないときの配慮
1 生徒さんの目的・ニーズに寄り添う
レッスンでは効率的にドラムが上達できるカリキュラムを用意しています。
しかし生徒さんによくよくお話を聞いてみると
「たくさん努力してまで上手くなりたいわけじゃない」
「気楽にそこそこ楽しめればいい」
といった方は少なくありません。
生徒さんがやりたい曲を具体的に話してくれることも多く
私はそれを実現できるまでのスモールステップを示して
その道すがらで様々なドラムの技術を身につけていただけるような、レッスン内容のカスタマイズも行います。
こういったサイクルを回していくためにも
生徒さんの要望を正確にヒアリングしたいので、日頃から以下のことをお願いしています。
・わからないことや納得できないことを質問してくれること
・受け身にならずに言いたいことを言ってくれること
・レッスンの進め方について私にアドバイスや意見をくれること
そうするとレッスン教室が「安心してチャレンジができる場所」にもなります。
熱心な取り組みを望まない生徒さんには
強制的に「上手くなりましょう」「上手くなるべき」とは押し付けません。
2 その先のちょっとだけ提案
生徒さんのニーズが叶って、そこで満足するのも良いのですが
講師の立場からは、あと1歩進んだ提案をします。
「ここまで上達できたのであれば、あと少し頑張ればさらにカッコイイ曲が叩けそう」
「〇〇さんの繊細な音色はジャズに向いているかもしれません。一度チャレンジしてみませんか?」
など。
すると「おお、こういう音楽がやりかったんだ!」と
生徒さん本人もまだ気づいていなかった潜在的な欲求が発見できるかもしれません。
こういった提案がうまくいけば
さらにやりがいや喜びを感じながら上達してもらうことができます。
押し付けではなく、本人がまだ知らないことの魅力を伝えてハマってもらう。
といった提案です。
3 うまく進めない場合の配慮
ドラムの練習はルールもあり、自由もあり
論理や工夫、運動など、さまざまなことが高度に組み合わさっています。
難しい課題もあるので、先生にいわれたとおりにできない場面も出てきます。
お手本どおりにやるのが困難な場合は、モディフィケーションして少し簡単にアレンジ、
小さな目標をこまめに立てたり、皆と同じを目指さない、あくまでも本人が自由を享受して楽しめる方法を探します。
できなくて情けない思いをいちばんしているのは生徒さん本人。
失敗体験を重ね過ぎると、自分の価値まで下げてしまいかねません。
そうならないよう、できるだけ配慮したコメントを心掛けています。
これまでには、決して飲み込みが早いとはいえない、
どちらかといえば不器用だった生徒さんが、自分なりにドラムを楽しめるようになった事例はたくさんあります。
また、私の息子が発達障害をもっていることもあり
ドラムを発達障害の方が楽しめる習い事にしたい、と考えています。
発達障害をもつ人は運動の不器用さを併せもっていることも多く
これは脳の発達からくる不器用さであって、本人の努力不足ではありません。
・どのような配慮をすればドラムを楽しく続けてもらえるか?
・役に立つアイテムやアプリは?
・他人との比較にとらわれないマインドセットは?
・ドラムを通じて、折り合いをつける訓練になり得るか?
など、ドラムの学習は脳の発達や生活の改善に役立つ可能性がありそうです。
楽器の練習がうまく進まない理由はさまざまですが
壁を乗り越えるプロセスで自分に自信がつくような、
そして、ジョギング・登山のように
速いタイムを求めても、求めなくても楽しめるレッスンを目指しています。
まとめ
1 生徒さんの目的、ニーズに寄り添う
2 その先のちょっとだけ提案
3 うまく進めない場合の配慮
生徒さんの要望はよく対話するほど、ひとりひとりの嗜好、年代や属性によっても違うことがわかります。
講師である私はなるべく多様な要望を知り、応えることで
生徒さんの学習効果がアップして、満足度の高いレッスンができると考えています。
ただし
その対応が丁寧過ぎてしまうと講師の負担が増えるため
教室全体のバランスを保ちつつ、私自身が楽しみながら、より良いレッスンを作っていきたいという次第です。
以上でこの記事を終わりにします。
この記事がなにかのお役に立ちましたら幸いです。