ネザードラム

文章と図解でアプローチするドラムブログ

難しいドラム譜・リズム 3つの攻略ポイント

(2024.4.22更新)

ドラムの練習をすすめていると

難しいリズムや楽譜がわからなくて困ることがあると思います。

 

自分なりにチャレンジしてみるものの、

どこか曖昧なリズムになってしまったり、もしくは、今の自分の力では歯が立たなかったり。

 

この記事では難易度の高いリズム、

そのなかでも「手順が難しいドラム譜・リズム」をごまかしなく、丁寧に練習するポイントを3つ紹介します。

 

初心者さんも高難易度にチャレンジしてみよう

この記事では
仮にこういったリズム・楽譜を例に出しながら進めてみたいと思います。

プロドラマーや上級者の方にとっては

それほど難しくない?かもしれませんが

初級~中級のドラマーさんにとってはけっこうハードルが高いと思います。

 

しかし今回は

ドラム歴1年未満の方にもチャレンジしてみてほしいな、と思っています。

 

易しい練習から少しずつステップアップしていくのが王道ですが

今回は

難しいリズムとちょっと一戦交えてみて、

複雑な楽譜を見慣れたり、挑み慣れたり、歯が立たない経験をしてみたり。

「こういうものか」と自分の経験としてわかるのは、けっこうおすすめです。

 

また、このような難易度にチャレンジしたことがなかった方も

やってみると意外に出来ちゃうこともあります。

ドラム 難しい手順の攻略法1 左から攻略する

この楽譜を練習するのにはいろんなアプローチが考えられますが

動画では、とにかく左から少しずつ確実に攻略しています。

 

はじめはメトロノームも使わず、とてもゆっくりで。

ダンスの振付や、太極拳のゆっくりした型を覚えていくようなイメージです。


私の動画ではつまづくことなく簡単そうにやっていますが

実際には私自身も

手順が難しいリズム・楽譜を練習するときには、いくつもの箇所でつまづきます。

 

この、つまづく箇所を見つけるのが重要で

左から攻略する最大のメリットは、苦手な箇所を特定できることです。

 

そういった問題箇所は

自身が今までに経験したことのない動きや、苦手なタイプの動きであることが多く

重点をおいて効果的な練習を行うことができます。

ドラム 難しい手順の攻略法2 スピードアップ禁止

「練習はゆっくりしたスピードから行いましょう」

楽器をやる人は誰もが聞いたことのあるフレーズです。

 

遅いスピードで練習するのには、ちゃんと理由があるのですが

ほとんどの人はついついスピードを上げたくなるもので、ゆっくりした練習を続けるにはけっこう強い意思が必要です。

「スピードアップ禁止」です。

 

ゆっくりしたスピードで問題箇所を特定して、1つずつクリアしながら手順に馴染んでいく。

自分の手足が「半自動化」されてくるので、それから少しずつスピードアップするのが近道です。

 

後々、スピードアップした際には

手足の順番は同じだけれど、動きの質が変わることはあり得ます。

(運動量の大小や、使う筋肉など)

これは後々の調整ですが、しかしまずは遅いスピードでの練習を優先するのがおすすめです。


良くない練習方法は

手順や動きに慣れないまま闇雲にスピードアップすることです。

それが間違ったやり方だった場合、頭や身体に強固に定着してしまう可能性があります。

 

「間違ったやり方の達人」になってしまい、

本人は努力しているのにやればやるほど正解から遠ざかってしまうことになります。

 

難しい練習の攻略は、左から少しずつ、ゆっくりと、確実に。

おすすめの攻略法です。

ドラム 難しい手順の攻略法3 音量とタッチをケアしよう

「スピードアップ禁止」するもう1つのメリットは脳に余裕が生まれやすいことです。

 

難しくて慣れないうちには遅いスピードでも脳がフル回転しますが

それでも速いスピードに比べれば余裕があります。

 

手足が半自動化になってくると

少し考えごとができるくらいには余裕が生まれてくるので

できる範囲でドラムの音量バランス・タッチをケアしてあげてください。

たとえば

冒頭の動画撮影時に私がケアしていたことは

 

ハイハット

・音量のコントロール、アクセント

・エッジとボウの叩き分け

アクセントの音はエッジ(横面)を

ノーアクセントの音はボウ(天面)を叩きました。

 

スネアドラム

・2拍4拍は強く、ゴーストノートは小さく、メリハリをはっきりと

・そのために、スティックの高さを管理

大きい音はスティックを高く上げる

ゴーストノートはスティックを低く

 

できればスネアドラムの真ん中を狙いたいですが

目線が楽譜を見てしまっているので難しいですね。


バスドラム

・スネアの音量に対して弱くなりやすいので、くっきり鳴らす

・「客席ではどう聞こえているんだろう?」と想像する

・ドン!と鳴ったあとに、ビーターが当たってしまって「トッ…」と謎の音が鳴ってしまうことが多い。音響の方からよく指摘される。

 

私自身はこういったケアをしながら撮影していました。

追及しはじめるとキリがないですが、可能なかぎり細部までケアしてあげると

丁寧さが積み重なって演奏に説得力が出てきます。

 

逆に考えると

どこか説得力が足りない演奏というのは

細部がケアされていなくて、「ちょっとずつ雑」が積み重なっている演奏とも考えられそうです。

まとめ

難しい手順のドラム譜・リズムの攻略
  1. 左から攻略する
  2. スピードアップ禁止
  3. 音量とタッチをケア

この記事では「攻略法」という俗っぽい呼び方をしていますが

実はこれは昔からあるオーソドックスな練習を解説しただけのものです。

ただ、こういった着実な取り組み方をまだ知らない人が多いのも事実です。

 

こういった練習のやり方は

た曲のバンドスコアで難しいフレーズにぶち当たったときの、王道の攻略法でもあります。

 

以上、難しい手順のリズム・楽譜をごまかしなく丁寧に練習する方法、でした。