(2024.4.19更新)
ドラム やってはいけない?練習方法
ドラム練習で新しいことを習得するとき、お手本どおりにすぐには上手にできないことも多いです。
何度も何度も練習をして、そのプロセスが楽器のおもしろさでもあります。
反復練習をやるうえでやってはいけない、効率が下がってしまう練習法が「ながら練習」です。
たとえば
テレビを見ながら練習。スマホを見ながら練習。
ごく一部「ながら」でも効果が見込める練習メニューもあるのですが
基本的には「ながら練習」は内容が薄くなってしまいがちです。
練習のメカニズム
お手本を吸収するとき、私たちは五感を使ってたくさんの情報を得ます。
ドラムのお手本を吸収するなら「見る・聴く」
料理を勉強するなら「匂う・味わう」感覚もはたらきます。
次に私たちは
お手本をもとに練習を繰り返すのですが、やってみたアクションに対して、何らかの結果が返ってきます。
ドラムが「うまく叩けた」「うまく叩けなかった」
料理が「美味しくできた」「美味しくできなかった」など…
このときも五感を使って、結果を受け取ります。
こういった循環を何度も回してトライ&エラーすることで、自分なりのルールが出来てきます。
「ここに気をつければ上手くできそうだな」とか。
場合によっては
言語化できないような微妙な力加減であったり、皮膚感覚であったり、間のとり方だったりしますが
そうやって正解に近づくために必要なことが揃ってきます。
こういった練習のメカニズムは、私たちは赤ちゃんの頃から繰り返してきています。
立っている大人を見て、自分も少しずつ立てるようになった。
歩いてみたら、地面のいろんな感触が足の裏に伝わってくる。
上り坂はこうやって歩くんだな、下り坂はこうやって歩けば転ばなさそうだな、とか。
物心つく前からトライ&エラーを繰り返してきたし、生きているかぎりはずっと続くものです。
このメカニズムを踏まえて「ながら練習」がNGな理由について説明します。
ながら練習がNGな理由
ドラムの手順やルーディメントの練習などを、TV、スマホを見ながらやる。
「ながら練習」のデメリットは、自分の演奏を見ても聴いてもいないことです。
前述したとおり、
自分のアクションの結果を五感で受け取らないといけないところですが、ながら練習では目も耳も使えていない。
とても初歩的ですが、意外や意外、目と耳をあまり使わないでドラム練習をしてしまっているケースを見かけます。
自分の出した音に無頓着で、音が多すぎ、少なすぎに気づかない。
止まるべきところで止まれていないことを知らない。
自分の練習結果を把握しないまま、やみくもに時間だけが過ぎていることがあります。
さらに困ったことは
間違いに気づかないままたくさん練習すると、より強固に間違いが定着してしまうことです。
やればやるほど「間違いの達人」になってしまいます。
こういった場合は
演奏能力よりもむしろ、間違いの察知能力を養うようなエクササイズが効果的ですが
まずは「ながら練習」をやめて
自分の出した音をめちゃくちゃよく聴く意識づけで練習の質が良くなります。
集中力の低い「ながら練習」を行うより、五感をフル活用して自分の音を聴く。
そして短時間集中でヘトヘトになるのがおすすめです。
そういった質の高い練習ができるのであれば、時間のない社会人、学生の方も、少ない練習時間で上達することが十分に可能です。
この記事がお役に立ちましたら幸いです。