ネザードラム

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ドラム 指を使い過ぎるデメリット 前編

(2024.4.22更新)

ドラム演奏で手のひらや手首、腕が疲れやすい方

その原因はひょっとすると

スティックを振るときに指の動きを使い過ぎていること、かもしれません。

 

私自身もドラムを始めて20年、指を使い過ぎるタイプのドラマーでした。

それと同時に、体幹を使えていないドラマーでもありました。

この記事の内容を元に

指の使い過ぎから脱却した結果、体が楽チンになってドラムを楽しめるようになりました。

 

一言に「スティックを振る」といっても奥が深く、

・どの筋肉をどれだけ使うか?

・回転やねじり運動の有無

・スティックがタイコの皮に当たる方向やタッチの深さ

などなど…多くの要素が関わります。

 

この記事では前編・後編に分けて、指の動きを使い過ぎるデメリットについて触れていきます。

これは決して

指の動きを使った演奏を否定するものではなく(私自身、今でも適度に指を使っています)

指の「使い過ぎ」によって生じる悩みを解決するための内容です。

 

本題に入る前にお断りしておきたいのは

ドラム演奏による疲れ・痛みの原因は様々です。

この記事の内容が直接の解決になるかもしれませんし、また別の原因があるかもしれませんのでご了承ください。

【関連記事】

netherdrum.hatenablog.com

  • 指を使いすぎるデメリット 手首をロックしがち
  • ドラム 指に頼り過ぎない対策
  • 一旦、指の動きを封印する
  • 肩~背中を活用するエクササイズ

指の動きでスティックを振る、とは?

フィンガリングとか、フィンガーコントロールとも呼ばれます。

 

スティックを親指と人差し指でつまんで支点を作り、

残りの指を開閉させてスティックを動かす技術です。

 

指の動きだけで小刻みに叩きやすいので、とても便利なテクニックです。

私自身もよく使いますが

「使い過ぎ」てしまうとデメリットが生じます。

 

この記事では「指の動き、使い過ぎ」の定義を

  • スティックを動かす力のほとんどが指の動きによるもの
  • 肩の動き・脇の開閉の動きがない
  • そのような状態が長時間続くこと

と、仮に定義づけて内容を進めます。

指を使いすぎるデメリット 筋肉がバランスよく使えない

人差し指を支点にドラムスティックを持つ方は注意

 

指の開閉でスティックを動かす、フィンガリングのやり過ぎは

スティックを人差し指支点で持つ方が陥りやすいです。

 

親指と人差し指でスティックをつまんで支点を作る持ち方は、昔から伝統的に教えられている方法です。

今では違った持ち方も普及してきましたが、

まだまだ、人差し指支点の持ち方しか知らない方も多いのが現状です。

 

スティックの持ち方については、ぜひこちらの記事も参考にしていただけると幸いです。

関連記事

netherdrum.hatenablog.com

 

人差し指支点でスティックを持つと、指の開閉でスティックが動かしやすいです。

フィンガリングがやりやすいこと自体ははメリットなのですが、

使いやすいからこそ使い過ぎてしまう。といった側面もあります。

多く見かけるのは

ドラムをほぼ100%、指の動きだけで叩いているケースです。

もしあなたが

  • 手首から肘にかけて、痛い・疲れる
  • 速く叩けない
  • 大きな音で叩けない
  • 迫力が出ない

といった悩みを抱えている場合は、

可能性のひとつとして、指の使い過ぎているかもしれません。

ドラムで指の動きに使われる筋肉

指を開閉させる動きは

外見上、手のひらの中だけの小さな動きですが、実は非常に疲れやすい動きです。

 

指の開閉には、主に深指屈筋、浅指屈筋、前腕伸筋群が使われます。

手首~肘の内側、外側の部分です。

(厳密には曲げる関節によって異なる筋肉がはたらきます)

 

虫様筋もはたらきます。

虫様筋は、手のひらの中の筋肉になります。

ドラムを叩くときに指の動きばかりを使うと

特定の小さい筋肉ばかりをこき使っていじめるといった状態になります。

 

それと同時に

上腕や肩回りのローテーターカフ、背中の広背筋など、

大きくて疲れにくい筋肉がせっかくあるのに活用できていない。

といった状態にもなります。

 

普通に考えても

筋肉を局所的に使うよりも、たくさんの筋肉をバランスよく使うのが良さそうですよね。

体の動かし方は個人差がとても大きく、その人なりの感じ方や癖もあるなか、

「筋肉や関節を選択的に使う」

といった考え方を取り入れていくのが重要です。

使う筋肉によってドラム演奏の見た目も変わる

私なりに手首から背中までをバランスよく活用して叩いてみると、こういう見た目に。

一方、指だけで叩くと、こういう見た目。

外見上のポイントだと、脇の開閉です。

肩回りが使えると脇の開閉の動きが出てきます。

そして肘や手首の力が抜けてグニャグニャになっていると理想的。

肩をうまく操作して、ブラブラの腕をぶん回しているといったイメージです。

 

みなさんそれぞれに

お好きなドラマー、憧れのドラマーの「脇」を観察してみてほしいのですが

脇が閉じっぱなしで、指の動きばかりで叩くドラマーはほとんどいないはずです。

 

例外的があるかもしれませんが基本的には

多くの人が「カッコいい!」と思うドラマーの脇は頻繁に開閉して

スティックは高く上がり、速いスピードで振られていることが多いはずです。

 

以上

【ドラム 指を使い過ぎるデメリット】前編でした。

 

後編では

ドラム演奏に指を使いすぎるデメリットをもう1つと、その対策を紹介します。

よければチェックしてみてください。

【関連記事】

ドラム 指を使いすぎるデメリット 後編

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