ネザードラム

文章と図解でアプローチするドラムブログ

60代 70代の新しい趣味はドラムがおすすめ / 認知症予防にも



(2024.04.22更新)

 

定年後 60代 70代の新しい趣味はドラムがおすすめ

60歳を越えて働くことを終えたシニア世代の方は、2021年のデータではおおよそ3600万人以上。

新たな挑戦や学びを求めて、新しい趣味を始める方が増えています。

 

この記事では

心身の活性化や生きがいの追求、仲間とのつながりや認知症予防にも効果のある

「習い事」について理解を深めていきたいと思います。

シニア世代の方にとって、充実した人生と健康の維持は大切なテーマです。

この記事がお役に立てましたら幸いです。

シニア世代に習い事がおすすめな3つの理由

1 脳が活性化する

新しいことを習うことで脳のトレーニングになります。

自身の成長や進歩を実感することで、さらに好奇心旺盛になって楽しく学ぶことができたり

こつこつと練習を積み重ねることが娯楽化できてしまうことも多いです。

相性が合う習い事が見つかると、毎日を楽しく豊かに過ごせます。

2 運動不足の解消

習い事をするために外出することで運動不足の解消につながります。

工夫次第では

電車に乗ったり階段を上ったり、一駅ぐらい多く歩いたり、そういった運動を組み込むことで健康的な生活になり、

日光を浴びてセロトニンが分泌されることで心の安定にも役立ちます。

3 人とつながる

習い事の先生と会うほか、

発表会やイベントなどで同じ目的をもった人が集まると、高い確率で生徒さんどうしのつながりが出来ていきます。

 

非常におもしろいのは

習い事でつながる友人、知人は年代、職業、国、立場を飛び越えてしまうケースが多いことです。

60代70代の方が孫のような年代の人と真剣に協力しあって、

お互いを称え合う経験は何事にも代えがたい喜び、といえるかもしれません。

 

また、習い事が上達して誰かに喜んでもらうことができると

それが新しい生きがいとなって

健康の維持や若々しさにつながることが考えられます。

認知症の予防にも習い事はおすすめ

認知症になる人の特徴

ここからは認知症予防の観点で、習い事を考えていきます。

日本では認知症の方が500万人以上といわれています。

そういった方々に多く当てはまる特徴は、

・孤独

・運動不足

・学び、好奇心の不足

・睡眠不足

 

加齢によって体力がなくなってくると

いろんなことが億劫になり、ずっと家にいることで体調が悪くなっていきます。

 

また、ネットショッピングやウーバーイーツ、動画サブスクで

家から出ずに生活できてしまう状況が認知症の進行に拍車をかけていることもあり

社会的な刺激や交流が減ってしまうと、認知機能が衰えやすくなると考えられています。

習い事は最高の認知症予防

これらの問題を解決できる方法の1つが、習い事です。

 

脳トレ、好奇心への刺激

・運動不足解消

・人と会って刺激を受ける

 

習い事によって刺激を受け、心身を活性化させることで

認知症の予防、もしくは発症を遅らせると考えられています。

シニア世代こそ、ドラムを始めてみよう

ここからは私の専門分野であるドラムをおすすめしていきます。

シニア世代の方の豊かな生活のために、

それと同時に認知症の観点からみても、ドラムを習うことは非常に有効だといえます。

 

ドラム演奏のトレーニングでは

脳への刺激運動人との交流といった要素が揃っています。

 

演奏では脳のいろんな領域を使います。

・楽譜や楽器や指示を見る (視覚)

・音楽を聴いたり、自分の音に注意を向ける (聴覚)

・体や指を正確に協調させて動かす (運動)

・一旦おぼえて演奏する (ワーキングメモリ)

・アドリブ演奏、バンドメンバーとの相互反応 (表現、創造性、人との交流)

 

さらに

・左右の手を使って練習する

・音楽を聴きながら身体を動かす

・音楽と言語を組み合わせて学ぶ

 

といったことも加わり、

左脳と右脳を結ぶ、脳梁というところが活発になって脳全体が連携します。

文字で書くと圧倒されそうですが

実際には

その人その人に見合ったちょうどいい難易度の取り組みで、楽しみながら効果的に学んでいくレッスンです。

 

演奏と脳についてはこちらに詳しい記事があります。

併せてご覧ください。

netherdrum.hatenablog.com

 

認知症予防とドラムの相性が良い理由

日本認知症予防学会エビデンス創出委員会による審査では

楽器演奏(音楽療法)はグレードA

音楽療法(楽器演奏)は、認知正常者から認知障害への1次予防効果が有る」

と審査されています。

 

これに加えて私は

ドラムと認知症予防の相性は、特に良いと考えています。

1 ほどよい運動と疲労

ドラムは体力たくさんを使いそうなイメージをもつ方が多いですが、そんなことはありません。

ウォーキングと同じくらいの体力で十分に楽しむことができます。

 

筋肉を鍛えるトレーニングというよりも

普段使っていない筋肉を上手に活用したり、そのための体操もドラムレッスンに含まれます。

上達するにつれて、スティックはドラムから跳ね返ってくるので

想像よりずっと楽ちんに叩けるようになります。

 

また、リズム反応運動は高齢の方でも維持されていることが多く

リズムによる刺激が記憶や情緒にはたらきかけて、楽しみながら学びやすいのがドラムだと考えています。

 

2 大きな運動でわかりやすい

ドラムは他の楽器にくらべて体の動きが大きく、

先生のお手本を見て真似したり、何をすべきか?がわかりやすいです。

 

体幹をたくさん使うため、

筋力アップや心肺機能の向上、脳の神経回路が活性化し

認知機能の維持や改善にも役立つとされています。

 

3 スティックだけで始められる

たとえば管楽器などは音が鳴らせるまでのトレーニングがありますが

ドラムはすぐに誰でも、叩けば音が鳴ります。

 

難しい課題にぶつかったら、簡単なアレンジにすることも可能で

シビアな練習を除けば

どのタイコを叩いてもいいし、音楽を形にして成立させやすいのがドラムです。

 

初期費用の面でも

教室のレッスン代やスタジオ代はかかりますが、自分のドラムセットを買う必要はありません。

1000円ぐらいのドラムスティックだけ用意して

練習スタジオにあるドラムセットを使えば始めることができます。

 

ドラムを始めるときの費用について詳しい記事はこちら。

netherdrum.hatenablog.com

 

習い事には相性の良し悪しもありますが

個人の好みや興味に合わせて

認知的な刺激や運動、人との交流が含まれた習い事が

豊かな生活につながり、認知症の予防にも役立ち、長期的に継続できるでしょう。

まとめ

60代、70代の方の充実した生活と健康維持には「習い事」がおすすめ。

・脳の活性化

・運動不足の解消

・人とのつながり

これらは認知症の予防にもなる。

 

特にドラム演奏はおすすめで

脳でたくさんの情報処理がトレーニングされて

・ほどよい運動量

・体の大きな動きでのわかりやすさ

・初期段階の易しい難易度、ハードルの低さ

・準備するものは1000円程度のスティックだけ

始めやすさと楽しみのバランスが優れています。

 

この記事を読んで

ご自分に合った習い事が見つけられるように、参考になりましたら幸いです。