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ドラムを楽しんで得られる4つの付加価値

(2024.04.24更新)

 

ドラムを楽しんで得られる4つの付加価値

ドラムが楽しくて夢中で続けるのは素晴らしいことです。

必ずしもメリットや成果を求めることが目的ではなく、ドラムを叩くこと自体が喜びを与えてくれます。

 

ドラムを楽しんで続ける道すがらで、付加価値が得られることがあり

私はドラムには大きく4つの付加価値があると考えています。

 

1  脳に良い影響を及ぼす

2  運動不足の解消、健康の維持

3  人とのつながり

4  ある意味、資産になる

 

この記事では、これらドラムの付加価値について1つ1つ詳しく触れていきます。

1 脳に良い影響を及ぼす

「ドラムが脳に良い影響を及ぼす」

これだけだとざっくりした表現なので、もう少し細かく分類していきます。

 

・脳を活性化、発達を促進

・非認知能力が伸びやすくなる

認知症の予防

・マインドフルネスで癒やし効果

発達障害の療育に役立つとの研究がある

 

脳を活性化する

ドラムの演奏、練習では

「見る・聴く・運動する・覚える・考える・感じる・ひらめく」など

多くのことが組み合わさり、脳のいろんな領域が連携して情報処理されます。

 

これによって脳の神経回路が新しく増えたり、成長して脳の発達が促進されると考えられています。

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非認知能力が身につく

非認知能力とは

「誠実性・やりぬく力・自制心・クリティカルシンキングメタ認知・逆境をしなやかに生き抜く力」

など、数値で測れない重要な力です。

 

非認知能力が身につき始めるとそれが元手となって次の能力を身につけやすく、

スキルがスキルを呼ぶ循環になって人生に良い影響を与えるといわれています。

10歳ぐらいが閾値と考えられていますが

大人になっても生涯を通じて向上できることも示されています。

 

ドラム練習で

・目標や計画を立てる

・選択肢を考える、比べる、葛藤する

・挑戦とフィードバック

 

こういった意思決定を積み重ねることで

心を鍛えたり、非認知能力を伸ばすのに役立っていると考えられています。

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認知症の予防

ドラムで脳が活性化することで認知症の予防にも役立ちます。

 

認知症予防の観点ではドラム教室に通うのがおすすめで

外出することで運動不足の解消にもなり、人と会うことで刺激になります。

 

教室の発表会イベントなどでバンド演奏したり

新しい仲間と知り合うことで

健康の維持と若々しさにつながることが考えられます。

 

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癒やし マインドフルネス

ドラムの演奏に集中、没頭することでマインドフルネスという心理状態になることがあります。

 

たとえば、座禅を組んで内省するのもマインドフルネスといえます。

もしくは3歳の子供が

過去にとらわれず、未来の心配もせず、

ひたすら現在の瞬間に夢中でどろんこ遊びをするのもマインドフルネスといえます。

 

大人になると

いま現在に意識が薄い、今を生きていない、という状態が往々にしてあります。

 

ドラムを通していま現在に集中し、演奏や感情を評価せずただ眺める、

マインドフルネスという心理状態に入ることで

・ストレスを軽減、心の安定

・非反応性、自己認識の向上

・柔軟性、創造性の向上

 

など、個人差がありますが健康や幸福につながることが多いと考えられています。

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発達障害にも肯定的な効果

ドラム演奏のトレーニングが発達障害をもつ子供に良い影響を与える可能性も研究されています。

特にASD(自閉症スペクトラム)の子供に対して、肯定的な効果が報告されています。

 

ソーシャルスキルの向上

ドラム教室やレッスンでは、先生の指示に従ったり、目標に向かって取り組んだり

人との協力やコミュニケーション、折り合いをつける練習になります。

 

・身体の操作、協調運動のトレーニン

音楽に合わせて体を動かしたりドラムを練習することで、身体的な制御の練習になります。

 

発達障害をもつ子供は

固有覚が未発達なことで力の微調整が苦手だったり

眼球の動きや平衡感覚の未発達は、姿勢をキープできないこととも関わりがあります。

 

ドラムの演奏では

広い範囲にわたって眼球を動かしたり、体を大きく動かすので

作業療法の領域と一部重なるような、発達に役立つ運動が含まれているものと考えています。

 

・感情の調整

ドラム演奏では感情を思いっきり表現する場面があります。

その一方、叩いてはいけない音や、待たなければいけない瞬間など、

感情を抑制する場面も多くあります。

 

発達障害をもつ子供は

感情の表現や制御に困難を抱えることがありますが

ドラムが感情を調整するトレーニングとしても役立つことがあります。

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2 運動不足の解消 健康の維持

ドラムの演奏には、「粗大運動」が多く含まれます。

粗大運動とは

歩く、走る、跳ぶ、腕を振るなど、生活の土台となる大きな運動のことです。

 

一般的には

大人になると粗大運動をする機会が少なくなり、

粗大運動の不足で体の柔軟性や筋力が低下したり、関節の可動域が狭くなってきます。

 

ドラムの演奏では

リズムに合わせて腕を大きく振るので

ローテーターカフと呼ばれる肩甲骨まわりの筋肉群や、大胸筋、前鋸筋などがはたらきます。

 

またキックペダルを踏む動きでは

大腿筋、ハムストリングス、股関節、腸腰筋などがはたらき、体幹の運動が刺激されます。

 

粗大運動を含むドラムのトレーニングはこのようなメリットがあります。

・筋力アップ

体幹の安定性アップ

・可動域を広めて柔軟性アップ

 

「運動が大変そう、疲れてしまいそう」と思う方がいるかもしれませんが

体幹の筋肉は大きくて疲れにくく、

また、ドラムが上達するにつれてスティックの跳ね返りを利用できるようになるので

演奏スタイルにもよりますが

「ウォーキングや軽いダンスと同じくらいの運動」といったイメージでドラムは楽しく続けられます。

 

実際のドラム演奏では粗大運動と同時に、非常に繊細な運動も組み合わされます。

叩く強さを絶妙な力加減でコントロールしたり

指先の繊細な動きでスティックを動かしたり

ペダルを踏む足先にも力強さと繊細さが要求されます。

 

このあたりもドラムの難しさであり、おもしろさです。

3 人とのつながり

ドラムを続けていくとバンドやライブ活動、飛び入りセッション、教室のイベントなど

音楽つながりで新しい仲間と知り合うこともあります。

 

ある程度の練習が進んでステージで演奏すると

知らない人からコンタクトがあったり

出会いが出会いを呼んで、知り合いがどんどん増えていくこともあるかもしれません。

 

おもしろいのは、趣味つながりの友人・知人は

年代・職業・国を飛び越えてしまうケースが多々あって

今までに会ったこともないタイプの友人と音楽を楽しむことで、人生に思わぬ縁や豊かさが生まれることです。

4 ある意味、資産になる説

ドラムのように、長い時間をかけて習得していく趣味は、考えようによっては「資産」とも捉えることができます。

 

「消費型」でなく「生産型」の趣味は

創意工夫したり、仲間と切磋琢磨することで、限られた人にしか味わえない喜びを得ることができます。

 

たとえば、知り合いの趣味人を思い浮かべてみると、生き生きとしているはずで

楽しい趣味さえあればお金がなくても機嫌よく暮らせます。

(お金がかかる趣味だとそうはいきませんが)

 

このタイプの喜びは

お金では買えない領域の喜びで、あるとないとでは人生の満足感が大違いです。

ある意味、趣味はお金より大切で

土地や株より貴重な、無形の資産と考えることもできそうです。

 

嬉しいことにこのタイプの趣味は自分のもとを去りません。

素晴らしい趣味は自分の命とセットとして存在する、究極的な資産ともいえます。

まとめ

ドラムを楽しんでいたら得られる4つの付加価値

1 脳に良い影響

2 運動不足の解消 健康の維持

3 人とのつながり

4 ある意味、資産になる

 

この記事ではこれらを「付加価値」と位置づけていますが

むしろこれらを「メインの目的」としてドラムを始めてみるのも賛成です。

 

この記事がお役に立ちましたら幸いです。